まよなかブログ

フルタイム共働き子育て世帯の夫のブログ

「男は仕事」という呪われた免罪符

まだまだ、男は家族の大黒柱として稼ぎ家族を養わなくてはいけない、という考えを持っている人は多いです。

20,30代であっても、多かれ少なかれこの考えが、心の奥底に巣喰っているのではないでしょうか?

 

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この考えはこれまで男性が家事育児をしないための免罪符として活用されてきました。

社会もまた免罪符が効力を発揮する手助けをしてきました。女性に家事育児を押し付け時間を奪い、賃金を抑え、不当に社会進出の機会を奪ってきました。

子供という将来の労働力の育成を家庭に縛りつけた女性に押し付けることで、時間をたくさん持つ男性労働力を欲していたのです。男性も自分の時間を自由に使える(使えると思い込んでた)ため、これに乗っかりました。

この免罪符が流通していたことが前回エントリーで書いたような、意識の変革を阻害してきた大きな要因の一つだと思います。

 

それでも、女性達が長い時間をかけて声を上げ続ける事で、ようやくこの免罪符っておかしくね?と社会が気づく状況になってきました。

 

男性側もそろそろ自分達からこの免罪符を手放す時期がきていると思うのです。

「男は仕事」の考えから脱し、家事育児に積極的にコミットして夫婦で負担を分け合い、お互いの就労を助け合う。そうなるべきです。

 

そして、この流れは男性自身にも大きなメリットをもたらすものになると私は考えています。

何故か。

この免罪符は呪われているからです。

 

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「男は仕事」という言葉は免罪符であると同時に男性に呪いをかけるものでした。

 

男は一人で家族を支えなくてはならない、

どんなに苦しい仕事でも歯を食いしばって耐えなくてはならない、

決して弱みを見せてはならない、

といったプレッシャーをあらゆる場面で、あらゆる人から受け続けてきました。

 

自分の親の目、結婚相手の親の目、世間の目。

向こうは意識してようが意識してまいが、その言動がプレッシャーを与え続けてます。

そして、この役割分担から抜け出せずに苦しんでいる男性も多くいると思います。

私自身もやっぱりどこか、自分が多く稼がなければ、と焦ることがあります。

 

その考えに囚われて苦しんでいる人が多いのは自殺者の内訳にも見て取れます。

自殺者の7割が男性であり自殺の主な理由が経済・生活問題、勤務問題であることから、働けない稼げない男性は生きている価値がない、と思ってしまう人がまだまだ多いと推測されます。

 

 

男性は大なり小なり幼い頃から男らしさを求められてきました。男らしさは「強さ」であり、「強さ」の象徴として富や権力がイメージされます。

 

現代において仕事で高い給料をもらう、出世して偉くなる、ということがまさに男らしさの体現なのです。

 

なのでこの道から外れることが出来ない。自分の価値がなくなってしまうのではないか。怖いと感じる。

この呪いによって苦しみ続けています。

 

今、この呪いから解放される大きなチャンスが来ています。

それは、男性は家庭に進出し家事育児に積極的に取り組むべき、という世の中の動きです。

この男性の家庭進出、女性の社会進出を推進しようという動きは、男性が呪いの断ち切る千載一遇のチャンスなのです。

このチャンスはぜひものにしたいところ。これ以上苦しむのをやめませんか?

男性優位な社会に満足していた人とっては、「男が仕事をしながら家のことをやるなんてけしからん。男の負担が増えるだけだ。」と思うかもしれません。

でも、逆です。

男性はラクになるんです。

 

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私は夫婦共働きで子供を育てることを推奨していますが、その主な理由は経済面でのリスクヘッジです。

私が病気や怪我で働けなくなっても、妻が家族を養だけの給料をもらって働いていれば、家族は生きていけます。

逆も然りです。

家族を夫婦二本柱で支えているのです。

 

「男は仕事」という考えを捨て、自分も家庭に十分コミットする、その代わり妻にも家計にコミットしてもらう。これが出来るだけで精神的に非常に楽になります。

 

男性は自分自身を苦しめる呪いから解放されていいと思います。

解放の鍵となるのは、家事育児への参加と妻の就労支援です。ぜひ、夫婦二人三脚で一本柱から二本柱を作り上げましょう!

 

ではでは。